心中ひそかに「外国かぶれだなあ」と思っている知人がいる。特にこちらから聞いてなくてもそうした説明をしてくる人だ。

 

日本の映画はあまり見ないという。日本人の俳優は普通にバラエティ番組などにも登場して素の姿を見せているので、邦画は感情移入しにくいのだそうだ。

 

しかし、朝の連続テレビ小説などのドラマはしっかりと見ている。

 

日本の家電はダサいという。ボタンにあれこれと説明が気がついているのがセンスが無いそうだ。その点ヨーロッパの製品は余計な説明がなくシンプルでおしゃれ。

 

しかし、そうやって購入した外国の製品をその後もずっと使っているようには見えない。

 

日本のアニメはあまり好きではないという。理由はない。海外のアニメはセンスがあるので好き。

 

しかし、世界名作劇場など見て育ったものは話が別だ。


3つほど重なってくると「いやー、単に日本ダサい外国すごい、外国の良さが分かる自分すごい」を言いたくて仕方ないのだろう、とつい思ってしまう。いやあるいは、「日本って素晴らしい!」という主張をしたくないという気持ちなのかもしれない。

 

私も最近のテレビ番組などで見かける、日本を持ち上げるようなものは不快感を持つが、かと言って普通にあるものを否定までする気にはならない。どうしてそこまで過剰に反応するのだろうか。

 

私は日本がことさら素晴らしい国だとは思っていないが、ことさらダメな国だとも思っていない。どこの国にもいいところと悪いところがあるのだろうと思っている。そんな私からすると、「海外はいい」という人は、何か特殊なコンプレックスでも植え付けられているのだろうかと不思議になる。